【一番重要なのは技術】
私達が提供しているのは【技術】【接客】【空間】だと思っています。
長年この仕事をしてきて、いろいろな側面から自分達の提供しているものを考えるとだいたいこの3つに分類されるなと思います。
きっと飲食店でも【味】【接客】【店内】など同じように分類されると思います。
その中でも今回一番大きなウエイトを占めると思う【技術】へのこだわりの話をしたいと思います。
【深層筋アプローチとは】
私達は自分達の技術を「深層筋アプローチ」と名付けました。
簡単にいうと「筋肉の深いところを持続的に圧する技術」です。
揉まずに圧して留めるので指圧をベースにした手技と言えます。
【奥に留める持続】
指圧と違うところは【持続】です。
指圧にも「持続圧の法則」というのがあるのですが、教わった技術はほとんど留めがあるとは思えません。DVDなどを見ても持続していると言えるようなものでもありません。
実は単純なことなのですが、私達の技術は深いところまで圧を加えてそこで【留める】というシンプルなものです。
誰しも持続していたほうが効くことは体が理解しているはずです。
傘の柄のような100円ショップでも売っている肩押し器を知っているかと思います。
あれを使うときに「ぐっぐっぐ」と断続的に使う人はいません。
誰もが「ぐぅぅぅぅ〜」と持続させるのです。
自分にとっていいことは自分でわかっているのです。
【なぜ他にはないのか】
しかしなぜかこのような技術を提供するお店は見たことがありません。
私もなぜなのかわからないのですが、想像していくつか理由を考えてみました。
1、手数が少ないのでその分精度の高い施術をしないといけない。
2、圧を沢山かけるので(強さは人による)、その分施術師の指にも圧が沢山かかり痛い。
1は例えば1分で30ヵ所を圧すのと、同じ1分で12ヵ所を圧すのでは求められる精度が違います。なぜなら30ヵ所を圧すのであれば半分しかポイントに当たっていなくても15ヵ所は当たるからです。これが12か所であったら半分しか当たらないとか6か所だけになってしまいます。「数打ちゃ当たる」方式がきかないので100%しっかりポイントを捉えるべく行う必要があり、精度が高くないといけないわけです。
2に関しては相手をしっかり圧すならば、こちらにも負担が大きくかかるのは当たり前です。力で押すわけではないのですが、多いときで自分の体重の70%程度を親指だけにかけます。始めて半年もすると親指も太くなってしまうほどです。
このような理由からかと想像しています。難しいし辛いのです。
【手数の少ない理由】
さて、ちなみになぜ手数が少ないのでしょうか。
それは少しでも多くの圧を効率良くかけるためなのです。
私達は60分なら60分と頂いた時間の中で少しでも多く圧を加えて少しでも多く筋肉を緩めたい、気持ちよくさせたい、と思っています。
そうした時に手数が多いと「圧を入れたり」「圧を抜いたり」する回数が増え時間が無駄なのです。
さらに圧の抜き入れを指圧よりもスピーディーに行い、深い位置に留めておく時間を少しでも長くとろうとします。
このような結果、手数が少なくなります。
例えば抜き入れにそれぞれ1秒かかるとします。一般的な施術は一瞬も留めない施術がほとんどです。たとえ0.1秒留めたとしても1回圧すのにかかるのは2.1秒ということです。
60秒あれば29回圧すことになります。
【12倍もの圧がかかる】
しかしこれが深層筋アプローチですと多くの場合3秒ほどは留めます。その前後に抜き入れが1秒ずつかかって1か所5秒かかるので12ヵ所を圧すことになります。手数は29回の半分以下になってしまいますが、コリのある深い部分に圧を留めている時間は3秒×12回で36秒となります。
結果として圧を深くに加えている時間は3秒:36秒でなんと12倍にもなります。
もちろんあくまで数字の上での話ですので厳密ではないですが、イメージとしてこのような違いが生まれてきます。
これがシンプルながらも強力な施術になる理由です。
しかし行うのは非常に難しい。
そんな技術です。